ヨハネス・ブラームスとともに歩む――交響曲第1番に込める思い
音楽サークル おおいた音のWA

ドイツ3大Bの最後の一人 ヨハネス・ブラームス

大分交響楽団 6月のファミリーコンサートの時
■ドイツ3大Bに敬意を込めて――バッハ・ベートーベン・ブラームス
ブラームスは、バッハ、ベートーベンと並んで「ドイツの3大B」と呼ばれる偉大な作曲家です。どの作曲家の作品にも共通する、ドイツらしい重厚感と緻密な構成の素晴らしさには、いつも圧倒されます。
■大分交響楽団とともに――ブラームス交響曲第1番への特別な想い
私が大分交響楽団に所属して約40年。今回の定期演奏会でメインに選ばれたブラームスの「交響曲第1番」は、個人的に3度目の挑戦となる思い出深い作品です。最初にこの曲を演奏したのは入団して3年目、1987年の「ネッスルゴールドブレンドコンサート」。当時は地方オーケストラとして資金や技術も十分ではありませんでしたが、石丸寛先生のご指導のもと、日本のトッププロの指揮者やソリストとともに情熱的な時間を過ごしました。
石丸先生のやさしさと時に厳しい叱咤激励、リハーサルや演奏の熱気はいまも鮮明に心に残っています。演奏を重ねるたび、当時苦労した箇所や先生に指摘されたポイントがふと蘇り、毎回新しい気持ちで楽譜に向き合っています。
2度目は1996年、寺下徹先生を迎えた定期演奏会。今回はそれから29年ぶり、3回目のブラームスとなります。重ねた年月の分だけ、前回できなかった課題にも一歩ずつ近づきたい――そんな思いで本番に向かっています。
■本番に向けて――楽器のメンテナンスと音へのこだわり、そして実感
よりよい音で演奏したいと、楽器のメンテナンスにも力を入れました。豊後高田にあるイタリア修行の女性職人さんの工房で初めて弓の毛替えを依頼し、今回は思い切って上等な毛を選んでみました。値段はこれまでの倍近くかかりましたが、その瞬間から楽器の反応が良くなり、自分の理想に近い音色に近づいたことに驚きました。
長年愛用してきたチェロ本体も、これから数年かけて計画的にメンテナンスする予定です。新しい楽器を買い直せるほどの費用が必要になるかもしれませんが、高校時代に両親が苦労して用意してくれたこのチェロを、感謝を込めて丁寧にケアし続けたいと改めて感じました。
■楽器を準備することの大切さ――ピアノなどにも通じるお話
ピアノや他の楽器をはじめる際も、よく「最初はおもちゃのような鍵盤で練習します」と言われることがあります。もちろん初めてで続くか不安なお気持ちは分かりますが、本格的に学ぶ場合にはやはり必要な道具や楽器を整えることが大切です。ただピアノは価格が高く、置き場所が必要になるため、つい躊躇される方も多いでしょう。
しかし実際には、ピアノや楽器をしっかり準備された生徒さんの方が、長く続きやすく、上達も早いのが事実です。楽器を自分の相棒として大切にすることで、音楽との付き合いもどんどん深まっていきます。
ブラームスの曲は、何度も繰り返し聴いたり弾いたりするうちに、その深みやじわじわと心に染みる魅力が見えてきます。秋の定期演奏会を通じて、そんなブラームスの世界を一人でも多くの方にお届けできるよう、心から音楽と向き合っていきます。
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