音楽療法の現場で感じた“音楽の力”──チェロが引き出した特別な反応
音楽サークル おおいた音のWA

七夕飾りが出迎えてくれました

ここの施設とご縁ができて12年。月2回お会いします
■12年続く音楽療法――利用者さんとともに歩む日々
音楽サークル おおいた音のWAでは、障がいのある方が通う多機能型施設で、もう12年にわたり月2回のペースで音楽療法の活動を続けています。私たちが伺っているのは“生活介護”という一番重い障がいの方が利用されているクラス。年齢や体の状態もさまざまですが、言葉がなくても、車いすのままでも、みなさん音楽を心待ちにしてくださっています。
その場では、身振りや表情、小物楽器での参加、そして50音ボードを使ったリクエストなど、一人ひとりが自分らしい方法で音楽と関わってくれているのが印象的です。職員の方の優しさときめ細やかな寄り添いもあり、毎回新たな発見と感動があります。
■チェロの響きが導いた、驚きと喜びの瞬間
昨日のセッションでは、久しぶりに自前のチェロを持ち込み、伴奏者が弾く電子オルガンと一緒にディズニー映画「星に願いを」を演奏しました。チェロは演奏時、エンドピンという金属の棒を床にさして両足で支えて弾きます。そのため、床に伝わる振動や音の響きも特徴のひとつです。
以前、他の施設で「床から伝わるチェロの振動が心地よい」といった感想をいただいたこともあり、この日も職員さんに協力いただき、利用者さんの中には車いすから降りて床に直接寝転んでもらいました。すると、普段は車いすで移動し、ご自分から動く姿を見たことがなかった方が、なんと自力でずりばいをしながらチェロの近くまで来てくださったのです。
気分が乗らないときはしっかり拒否のサインを出す、その方が…弓が触れそうなほど近くまで来られてチェロの音色を全身で感じておられる様子。その瞬間、驚きと感動で胸がいっぱいになり、演奏しながら涙がこぼれそうになりました。ほかの利用者さんも、普段よりずっと静かに、じっと耳を傾けてくれていたのがとても印象的でした。
■音楽の力は、ことばや動きの壁も越える
この12年、関わり続けて感じるのは “音楽は心や体の状態に関係なく、だれもが参加できる” ということです。音楽がきっかけで、ご自身の「好き」を表現したり、いつもと違う反応をみせてくれたり。職員さんの温かなケアにも支えられ、私たちも一緒に成長してきたと感じています。
もしこの活動にご興味のある方や、ご自身の施設で音楽療法を導入したいとお考えの方がいらっしゃれば、ぜひ一度ご相談ください。音楽の持つ力を、もっとたくさんの方に体験していただきたい。そんな思いで、これからも心を込めて活動を続けてまいります。
※音楽療法の体験やご相談は随時受け付けています。お気軽にご連絡ください
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